長野観光⑤~日本三大車窓の姨捨駅~

2023年1月29日

 日本三大車窓のひとつ、姨捨駅に行ってきました。噂に違わず絶景でした!

ホームからの眺望です。「善光寺平」と千曲川(信濃川)をセットで眺めることができます

姨捨駅とは?

JR東日本の篠ノ井線にある駅です。篠ノ井線は長野駅から松本駅までを結んでいますが、その歴史は古く、当時は山をくり抜いてトンネルにするには大変な技術と労力が必要とされたため、山を緩やかに登るようなコースをとっていました。姨捨駅はそのコースに位置しており、今日まで運営されている珍しい駅です。(開業は明治33年) ちなみに、駅への入場料は不要です。無料で楽しめる景勝地です!

また、北海道の根室本線「旧狩勝峠」、熊本県肥薩線の「矢岳」と同じく日本三大車窓に数えられており、駅から見渡す善光寺平と姨捨の棚田が有名な景勝地となっています。特に棚田は、水をはった時期に月を鏡のように映すため「田毎の月」として江戸時代から有名な景勝地だったようです。

行った日の天気は曇り空でしたが、雲の隙間から覗くお日様がきれいでした。(ただ、標高が高い駅なので風が強く冷たかったです・・・)

駅舎も立派です。どこか原宿駅に似た佇まいです

姨捨駅の場所

長野駅からは電車で約30分、車でお越しの場合は駅近くの駐車場を利用します。姨捨駅は無人駅なので、姨捨駅から乗車する場合は切符を購入せず「乗車駅証明書」を持って電車に乗ります。駅周辺の道は狭いので、車で行く場合はご注意ください。

眺望が良いので案内板もホームに準備されています

「姨捨(おばすて)」の由来

諸説あるようですが、長野県の解説によると下記が由来だそうです。

昔、年よりの大きらいなとの様がいて、「60さいになった年よりは山に捨(す)てること」というおふれを出しました。との様の命れいにはだれもさからえません。親も子も、その日がきたら山へ行くものとあきらめていました。

ある日のこと、一人のわかい男が60さいになった母親をせおって山道を登っていきました。気がつくと、せなかの母親が「ポキッ、ポキッ」と木のえだをおっては道に捨てています。男はふしぎに思いましたが、何も聞かずにそのまま歩きました。

年よりを捨てるのは深い深い山おくです。男が母親をのこして一人帰るころには、あたりはもうまっ暗やみ。男は道にまよって母親のところへ引きかえしてきました。

息子のすがたを見た母親はしずかに言いました。「こんなこともあろうかと、とちゅうでえだをおってきた。それを目じるしにお帰り」。子を思う親のやさしい心にふれた男は、との様の命れいにそむくかくごを決め、母親を家につれて帰りました。

しばらくして、となりの国から「灰(はい)で縄(なわ)をないなさい。できなければあなたの国をせめる」と言ってきました。との様はこまりはて、だれか知恵(ちえ)のある者はいないかと国中におふれを出しました。男がこのことを母親につたえると、「塩(しお)水にひたしたわらで縄をなって焼けばよい」と教えられ、男はこのとおりに灰の縄を作り、との様にさし出しました。

しかし、となりの国ではまた難題(なんだい)を言っていました。曲がりくねったあなの空いた玉に糸を通せというのです。今度も男は母親に、「1つのあなのまわりにはちみつをぬり、反対がわのあなから糸をつけたアリを入れなさい」と教えられ、との様につたえました。すると、となりの国では「こんな知恵者がいる国とたたかっても、勝てるわけがない」とせめこむのをあきらめてしまいました。

との様はたいそうよろこび、男を城(しろ)によんで「ほうびをとらす。ほしいものを言うがよい」と言いました。男は、「ほうびはいりません。実は・・・」男は決心して母親のことを申し上げました。

「なるほど、年よりというものはありがたいものだ」と、との様は自分の考えがまちがっていたことに気づき、おふれを出して年よりを捨てることをやめさせました。それからは、どの家でも年おいた親となかよくくらせるようになりました。

長野県HP「」姨捨山(おばすてやま)(長野地域(ちいき))より
https://www.pref.nagano.lg.jp/koho/kids/menu03/minwah01.html

駅の中にはこのお話を表すような絵や解説がありました。

話に出てくる枝と一緒に善光寺平をパシャリ

豪華観光列車「TRAIN SUITE 四季島」の停車駅にもなっています

普段は無人駅ですが、TRAIN SUITE 四季島が運行されるときは駅のラウンジが開放されるようです。シャッターがおろされているのでなんだろうな~と思ってたところ、娘が「四季島の看板あるよ」と教えてくれました。

晴れた月夜であればきっと最高のラウンジになることでしょう・・・。

※運行状況はJR東日本の最新の情報をご確認ください。

まとめ

今回は日本三大車窓の姨捨駅をご紹介しました。長野市中心部はもちろん、千曲川も一望でき非常におすすめできるフォトスポットです。長野市や善光寺への観光を検討されている場合は、是非姨捨駅にも寄ることを検討してみてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(最後にご紹介)交通系Youtuberのスーツさんも絶賛されていますので、下記動画もご覧になってください。