【上信国境】熊野神社と碓氷峠見晴台
群馬県と長野県の県境に鎮座する熊野神社と紅葉名所の見晴台に行ってきました。今年の紅葉も素晴らしかったです!
上信国境の碓氷峠
碓氷峠は江戸時代に整備された五街道のひとつ、中山道の難所とされていました。その頂上はかつては上信国境と呼ばれ、今は群馬県と長野県の県境となる場所です。熊野神社は中山道が整備されるよりもはるか昔から鎮座しているわけですから軽井沢宿の方はもちろん、安中の方からの信仰も厚かったかったようです。
交通系Youtuberと呼ばれるスーツさんが日本橋から京都まで自転車で中山道を走破した際もその歴史を紹介していますので、お時間がある方は下記の動画もご覧になってください。(地元が近いということもありますが、私はこの企画からスーツさんのファンになりました)
2つの「熊野神社」
一言に熊野神社といっても碓氷峠という県境に鎮座していますので宗教法人が別々です!群馬県側は「熊野神社」、長野県側は「熊野皇大神社」と言います。かつては一つの神社だったと思うのですが、いつぞやの時代に別れたのでしょう。今ではそれが全国でも珍しく、軽井沢エリアの観光名所となっています。
熊野皇大神社のHPはこちら→ https://kumanokoutai.com/
熊野神社のHPはこちら→ https://kumano.boo.jp/index
石段を登ると左側が長野県、右側は群馬県となります。足元にも県境表示がありますのでどうしてもその中心を歩きたくなります。
熊野神社の熊野神社、熊野皇大神社それぞれが解説してくれていますが、ここでは熊野神社の紹介をさせていただきます。
神社の縁起によれば、景行天皇40年(西暦110年)大和朝廷の命を受けた日本武尊は東国を平定し、武蔵国、上野国を経て碓氷坂に差し掛かった。折りしも濃霧により道に迷われてしまったが、その時紀国熊野山の神使霊鳥である一羽の大きな「八咫烏」が現れ、梛(なぎ)の葉を咥え来て尊の御前に落としながら道案内をした。そして尊は無事頂上に達することができた。尊はこれはまさに熊野の神のご加護とここに熊野の神を勧請したのが始まり。
碓氷峠に立って自分が登って来た方角を振り返って見れば、そこには棚引く雲海が見られ、武尊はそれより海を連想され、東征の途中に相模灘で入水された弟橘姫(おとたちばなひめ)を偲ばれ、辰巳の方角(=東南の方角のことで関東平野が一望できる)に向かって「吾嬬者耶(あづまはや)」(=「愛しき我が妻よ」の意味)と3度嘆かれたという。
熊野神社HPより抜粋
面白いことに、この「吾嬬者耶」と日本武尊が嘆いたとされる場所の碑がそれぞれの神社に建っています。よもやそれぞれの場所で嘆くわけではないと思うので、「ここも分ける必要あるのかな」とつい思ってしまいました。
熊野皇大神社には「しなの」の語源とされるシナノキがあります
熊野皇大神社の社務所を抜けると樹齢1000年以上とされる御神木のシナノキを見ることができます。これが長野県を意味する信濃(しなの)の由来になったそうですので、熊野皇大神社の影響力の強さと歴史を感じることができます。
境内はこのご神木を中心にして少し散策できるようなエリアになっています。
熊野神社と見晴台へのアクセス
自家用車の場合は、碓氷峠まで直接行くことができ、熊野皇大神社の駐車場を利用することができます。ただ、数に限りがあるので、混雑する時間帯は避けたほうが良いでしょう。
公共交通機関で軽井沢に来られた場合は、旧軽井沢から「赤バス」を利用して見晴台バス停で下車するか、徒歩で向かいます。赤バスは冬季期間は運休しているそうなので予め調べておくほうが良さそうです。
御朱印もそれぞれの熊野神社で授かります
別々の宗教法人なのでお参りは当然のこと、御朱印もそれぞれの県側で授かります。長野県側の熊野皇大神社は御朱印の種類も多く、犬をデザインした御朱印も用意されているので愛犬と一緒にお参りされた多くの方がお求めになっていました。熊野皇大神社は犬みくじや肉球スタンプなど、愛犬向けのサービスが充実しているようなのでペットも家族として一緒にお参りがきるので嬉しいですね。
かたや群馬県側の熊野神社は物静かな佇まいで御朱印のデザインも非常にシンプルです。私はどちらの神社も好きですが、どうせなら両県の御朱印を授かりたいですよね!てなわけで、娘は両神社の御朱印をいただいていました。(私は昨年両方の神社から御朱印をいただいたので、今回は参拝だけにしました)
碓氷峠見晴台からの眺め
碓氷峠見晴台は熊野神社から歩いて10分とかかりません。2つの神社に参拝した後は見晴台で絶景を楽しみましょう!碓氷峠見晴台からは高崎方面や浅間山を望むことができ、晴天の日であれば高崎市方面の街並みを見渡すことができます。もちろん、近くの妙義山を上から見ることもでき、妙義神社を参拝した後であればその感動もまた別物です。(妙義山の標高は850メートル、碓氷峠見晴台の標高はなんと1200メートルです!)
まとめ
軽井沢は避暑地で有名になった観光地ですが、夏の時期はもとより四季折々の表情が豊かなのでいつの時期でも楽しむことができます。碓氷峠見晴台はもとより、2つの熊野神社からの眺めも良いです。きっとはるか昔から先人たちも同じ景色を眺めていたと思うと不思議な感覚になれます。
軽井沢にお出かけの際は、アウトレットや旧軽井沢で留まることなくその先の碓氷峠見晴台と2つの熊野神社への参拝を忘れずに!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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